先日、Yahoo知恵袋で、次のような質問を見かけました。
海外出張について教えて下さい。うちの会社には海外出張に関する規定がありません。
私が務めている会社は、社員20名強の小さな会社なのですが、海外出張を命じられました。
期間は2週間ですが、数カ月ごとに定期的に行かなければならないようです。行き先は中国の地方都市です。
滞在中はホテル住まい。ホテル代、交通費等はもちろん会社持ちなのですが、
うちの会社には海外出張に関する規定がありません。
規定については、総務に、存在しないことを確認済みです。もちろん、出張手当的なものも無いですし、自分か海外で病気や事故にあったらどうなるのか、さっぱり分かりません。
こういった場合、どうしたらよいのでしょうか?
たった2週間と思われるかもしれませんが、その間、日本にある財産、
極端な話、携帯やネットや家、車など、出張中使えないものも契約を続行しているわけですし、もちろん日本勤務以上のリスク・ストレスもあるので、手当無いと納得が行きません。出典:Yahoo知恵袋
わたしは、これまで日本の会社でも国際機関(外資系)でも働いたことがありますが、どちらでも日当はもらえています。
ただ、日当の額や条件などは結構違います。
そこで今回は、海外出張で日当はどのくらいもらえるものなのか?ということを調べてみました。
海外出張の日当の目安:休日や移動日も支払われる
日当は食事代などに使うことが想定されている
海外出張の相場は、2017年に産業総合研究所が調査しています。
それによると、海外出張の日当は・・・
海外出張の日当について,出張地域別に平均支給額を部長クラスと一般社員でみると,円建て企業では,北米で部長クラス6,189円・一般社員5,080円,中国で部長クラス5,604円・一般社員4,603円,東南アジアで部長クラス5,710円・一般社員4,677円などである。
また,役職・資格別の格差について,一般社員を100とした指数でみると,部長クラスでは,北米で121.8,中国121.7,東南アジア122.1,課長クラスでは,北米114.2,中国114.3,東南アジア114.4などとなっている。
となっています。
地域ごと・役職ごとに値段が違うように設定されています。
日当とは別で宿泊代が支払われる
また、宿泊費が日当とは別で支払われています。
宿泊費の相場については、次のように調査結果がまとめられています。
海外出張の宿泊料について,平均支給額を部長クラスと一般社員でみると,円建て企業では,北米で部長クラス15,950円・一般社員14,170円,中国で部長クラス13,780円・一般社員12,259円,東南アジアで部長クラス14,404円・一般社員12,760円などである。
また,役職・資格別の格差について,一般社員を100とした指数でみると,部長クラスでは,北米112.6,中国112.4,東南アジア112.9,課長クラスで,北米106.2,中国106.1,東南アジア106.5などとなっている。
こちらも差があまりないね。
日当は移動日や休日も支払われる
日当は移動日や休日も支払われるのが一般的です。
一方で、宿泊費については、実際に宿泊した日のみで、機内泊や移動日は含まれないので、留意しておきましょう。
公務員の場合も基本的には同じ
公務員の場合も、計算の仕組みは民間と似ているようです。
こちらのリンクに、国際協力機構(JICA)に日当規定が載っています。
役職とエリアによって日当と宿泊代が決まるようになっています。
一方で、わたしが以前働いていたJICAのコンサルタントの場合では、場所ごとの規定がありませんでした。
コンサルタントとしての格付けごとに決まっており、部長レベルの1、2号で日当4,500 円、宿泊代13,500 円、一般職レベルの 3号、4号、5号で日当3,800 円、宿泊代11,600 円という設定になっていました。
海外出張の日当は会社にもメリットが大きい:消費税・所得税の課税がない
最初にご紹介したYahoo知恵袋のように、海外出張の日当がないという人は、ルールを作ることで会社にもメリットがあるそうです。
その理由は、給与として払った場合には生じる税金がかからないからです。
- 所得税がかからない
- 消費税もかからない
まとめ:海外出張の日当は会社によって結構違う
以上、この記事では、海外出張の日当の事情についてまとめました。
全くない会社から、しっかりと1日2万円以上を宿泊代と日当の合計を払っている会社まであることがわかりました。
海外出張の手当のルールを作ることは、会社にもメリットがあることです。
なくて困っている人は、会社に相談してみるのが良さそうですね!