- 金利
- 配当金(米国で引かれる税金の計算も含む)
- 株の譲渡益(売却による利益)
米国銀行・証券口座での利子による利益
まずは、最も簡単な利子の計算から説明します。
ざっくりいうと、下記のように計算します。
- 利子を受け取った日付と金額(米ドル)を確認
- 米ドルを受領日のレートに基づき日本円に換算
- すべての日本円換算した利子を合計
利子を受け取った日付と金額(米ドル)を確認
まず、下図の通り、Charles Schwabにログインし、Accounts からHistoryにアクセスします。
米ドルを受領日のレートに基づき日本円に換算
上記でエクスポートできたファイルでは、すべての利子がエクセルでまとめられています。
ただし、表記がUSD(米ドル)になっているため、日本円に換算する必要があります。
ドル円は、毎日変わっているため、利子を受け取った日のドル円レートにて換算しなくてはいけません。
そこで、毎日のドル円レートをInvesting.com のこちらのリンクからダウンロードします。
ダウンロードした2つのファイル(Charles SchwabとInvesting.com)をもとに、日本円での利子をエクセルで計算します。
Vlookup関数を利用して、下記のようにUSD/JPYを取得し、JPYの列を自動計算します。
=VLOOKUP(A3,’USD_JPY 過去データ’!$A$2:$B$784,2,FALSE)JPY = Amount x USD_JPY
すべての日本円換算した利子を合計
JPYの行に出てきた日本円換算の利子をすべて合計することで、該当年の利子を得ることができます。
こちらで計算された値を、確定申告の「利子所得」として申告しましょう。
米国証券口座での配当金の計算
続いて、配当金の計算をしていきましょう。
基本的には、利子の計算と同じです。
大きな違いとしては、利子に関してはアメリカですでに税金が10%引かれている、という点です。
そのため、この10%に関しても、データを取っておく必要があります。
手順としては、下記の通りになります。
- 配当金を受け取った日付と金額と引かれた税金額(米ドル)を確認
- 米ドルを受領日のレートに基づき日本円に換算
- すべての日本円換算した配当金・引かれた税金額をそれぞれ合計
2,3に関しては、利子と同じため、1の配当金と引かれた税金額の、Charles Schwabでのデータの確認方法についてのみ解説します。
配当金を受け取った日付と金額と引かれた税金額(米ドル)を確認
図のように、3つのActionが表で現れます。
- Reinvest Dividend :米ドルでの配当金
- NRA Tax Adj :配当金に対して支払われた米国での税金
- Reinvest Shares: 配当金を再投資した額
このうち、上の2つを使います。それぞれ、利子と同様に日本円に換算し、合計します。
得られた値を確定申告の「配当所得」と「外国税額控除」にそれぞれ利用します。
米国証券口座での株の譲渡益の計算
最後に、株の譲渡益の計算について解説します。
これまでは、利子・配当金を受け取ったときの米ドルを日本円に直すだけでよかったのですが、譲渡益はもうひと手間かかります。
購入時と売却時の金額(USD)を、購入日・売却日それぞれのドル円レートに基づき、日本円にしたうえで、その差額を計算する必要があります。
つまり、下記のようなプロセスになります。
- 購入日と購入金額、売却日と売却金額のデータを入手する
- 購入金額(USD)を購入日のドル円レートで日本円に換算する
- 売却金額(USD)を売却日のドル円レートで日本円に換算する
- ③売却額(円)から②購入額(円)を引いて合計利益・損失を計算する
2,3に関しては、利子で解説した通り、Vlookupでそれぞれ計算できます。
1,4に関して、説明します。
購入日と購入金額、売却日と売却金額のデータを入手する
売却額(円)から購入額(円)を引いて合計利益・損失を計算する
日本円に換算した売却金額から購入金額を引きことで、利益を計算します。
利益の合計を計算し、確定申告の「株式などの譲渡所得等」の項目で申請します。
米国株・債券投資の日本での確定申告方法まとめ